ロスジェネ世代インタビュー #001 長澤こうすけ 足立区議

長澤こうすけ 足立区議

ロスジェネ世代議員インタビューの第一弾は足立区議会の長澤こうすけ議員(37歳)です。前回の区議会議員選挙で初当選して、4年間の実績と経験を生かして今年の選挙2期目に挑戦します。長澤議員の考えるロスジェネ世代の課題と対策について、この世代の議員として語っていただきました。

【パラダイムシフト(以下PS)】長澤議員も年齢的にロスジェネ世代ということで、まずはご自身の氷河期における就職活動などの経験から少しお話ししていただけますか?

【長澤議員(以下長澤)】厳密に言うと私は(同期の学生とは同時期には)就職活動しませんでした。大学にはスポーツ推薦で入学して、ずっとテニスをやってきました。大学3年の時に卒業後は海外に行くと決めていて、大学4年に上がる時点で卒業単位も取れていたので卒業前の2月にはオーストラリアに行くことが決まっていたので就職活動はしませんでした。

ただし同期などが本当に苦労しているのを見ていました。あの時代だと学生も大手志向で競争率も高く本当に狭き門。今とは全然違う時代だったというのは本当に感じました。

オーストラリアから帰ってきて一番感じたのはまだ就職氷河期の名残が続いていてなかなか自分達の希望している業界とかジャンルの選択肢はありませんでした。仕事を選ぶ幅は本当になかった。

私は岩手から出てきましたけれど、みんな大学で東京に希望を持って上京してきたにも関わらず帰ってしまった。大学を卒業して田舎の公務員になるとかそういったことばかりをみんなが目指していた時代でした。

PS(帰国した2005年は企業による採用意欲が)まだちょっと下火な時ですよね。景気回復してよくなったのが20078年でしたよね。

【長澤】まだ随分下火でした。(同期より)遅れての就職活動をしましたが、本当に厳しいなと感じました。特に派遣社員が既成緩和でどんどん増えていった時代だったので、派遣の仕事は増えているのに正社員の仕事は少ないという時代でした。

(就職先は)人材派遣会社の営業だったので、景気とか仕事の量を身を持って体感しました。女性たちに派遣の仕事を提供することは沢山できたけれども、やっぱり正社員とか彼女たちが求めているような仕事にマッチングできた実感はなかったですね。

PSそれで政治家を目指したはいつぐらいですか?

【長澤】2009年民主党政権に変わる前に縁があって秘書になりました。民間会社で働いていましたが、自分のキャリアを考えたとき大学卒業時に狭き門をくぐっていた同期は、ある程度の会社・社会で揉まれている。自分は出遅れている。時間を重ねるにつれ差が開いていくことを感じていました。

どうやって自分の世界観を広く、なおかつ(同期と開く)距離を埋めるのかと考えた時に、たまたま相談に乗ってくれていた方が高島直樹都議を紹介してくれました。(出身が)岩手だから(当時非常に勢いのあった大物国会議員の事務所も紹介されましたが)お声がけを最初に頂いたのが高島先生で。高島都議にお会いして「やる気あるのか」と言ってもらい握手をし秘書になったという経緯。それが私の政治の原点です。

でも、そこから半年後の都議会議員選挙で先生は落選をされました。その時、私だけ事務所に残していただいた。都議会議員が浪人中に秘書を抱えるのは本当に大変です。若さと体力を買っていただいたのかなと思っています。

6年間秘書をやりましたけれど、その内の4年間は落選中の秘書。365日二人三脚でやってきました。その間に政権交代も体験しました。その後、都議会に高島先生が復活をされて議長になるところまで秘書としてお仕えできたのは大きいものがありました。そういった流れの中で、仕事はあまり変えたくない、この仕事を掘り下げていきたと考え、区議会議員を志しました。

PSご自身の思いと出会いがぴったりあって、それで区議会議員になられて、派遣会社に勤めていた頃に思われていた疑問が解消と言うか道を見つけたという感じ?

【長澤】そうです。サラリーマン時代は本当に迷っていました。仕事に対してはいつも。この仕事でいいのか?当時は凄く迷いがあったけれど、秘書・区議会議員になったことでやるべきことがいくらでもある。とにかくそれを突き詰めていくというスイッチが入ったので。

PSそこのスイッチが入るって、結構大事なことかと思いまして。ロスジェネの人たちで最初に不本意な就職をした方々は、多分長澤先生が転職される前に思っていたような、これでいいのかなっていう気持ちをずーっと持ち続けて、今に至っているのかな?って思うんですけれども。何かそういう、迷いながら今も仕事をしている方々に励ましのメッセージがあれば。

【長澤】そうですね。ロスジェネ世代の方々は転職をすることに抵抗があると思います。スタートで厳しかったイメージが根強く残っていて。でも今がチャンスだと思う。人手が足りない、景気がそこそこに上向いている。今こそロスジェネの人たちが思い切って自分たちのやりたい仕事に挑戦していくべき時期だと私は思っています。いま区議会議員をしていると、いろんなところに行きます。どこでも人が足りない、未経験でもいい、とにかく人が欲しいという声をどこへ行っても聞きます。となると、思い切ってやりたい仕事へ転職をするチャンスです。そこを支援したいと思っています。

PS景気が良くなって人手不足とのことですが、30代後半とかでもいいのか、それとも30代後半だとあまり雇わないのか?

【長澤】(年齢は高くても)雇用は沢山あると私はみています。様々な企業の経営者が「とにかく人がいない、人がいない」と言っています。これまで何かしらの仕事をしてきた方々はビジネスマナーとか、働くってどういうことなのか分かっているじゃないですか。業種が変わったとしてもそこは戦力です。特に一つの仕事を長く続けてきた方を評価して受け入れる時代だと思います。

PS地元を回られてその世代の人たちにどういう壁があるのか、なにか感じられることってありますか?

【長澤】3040代に対する政策ってあるようであまりない。(政策の優先課題として)「高齢福祉だ、子供だ」となって間の30.40世代が抜けている。私ら世代だけが忘れられていいとは思っていない。だから、まず我々世代の声を上げていかなければいけない。3040代が社会の歯車としてうまく機能しなくなると、それは子ども達の次の世代にも、それ以降の世代にも続いてしまう。だから国会でも、同世代の議員が子ども保険とかいろんなことをやっていますよね。ああいった声を上げる同世代の政治家が必要だと考えています。反対されようが、どんどんあげて議論すべきだと思っています。だから私は(次の)選挙で勝ったらそういったことを、どんどんやっていきたいと考えています。

PSこの世代の政治家の声を大きくしていかなきゃいけないと?

【長澤】はい。同世代の仲間が必要です。政治はコーホートのバランスが大切だと思っています。

今まで政治に参加されてこなかった人たちを集めてくるのは、私たち地方議員の担っている役割です。

PS生活もあって仕事もそれなりに忙しくって政治に触れる余裕があんまりない世代かなって思いますが、長澤先生が地元活動をされていく中で同じ世代の人たちを集める時にどんな工夫をして(声を)集めていらっしゃるのか。

【長澤】本当に難しいですよ。足立区議会議員の中で区の保育園サービスを使っているのは私しかいないんですが、送り迎え時などそういった機会にお父さんお母さん達と話したり保育園の先生達の声を聞くようにしています。子育て世代の生活に関わるところで情報共有もしています。お茶を飲みながらとか立ち話の中でとにかく声を拾うようにしています。

あと議員って何しているの?というのみんなはあんまり分からないかもしれないですね。区議会議員、都議会議員、国会議員その差ってなんだ?と政治行政にかかわっていない人には分かりづらいですよね。そこはもっとわかりやすく伝わるように工夫していかないといけないと感じています。

 

PSロスジェネ世代からすると、自分たちが社会に出て結構大変な目にあって就職しながら、景気が良くなった途端に自分たちよりも経験もない新卒の人たちが、自分たちが行きたかったように大きな企業、給料のいい企業にどんどん入れてしまうという現実があります。

【長澤】そういったところはあると思いますが悲観していても仕方ない。過去の時間には戻れないから。

今日も自民党青年部局の皆さんと一緒でしたが、(同世代で協力して)世代の政策を押し上げて自分たちの時代を創っていくことが大切だと思います。

平成生まれ平成育ちの今は30才になってるくらいですよね。(いわゆるゆとり世代は)国の政策で(円周率とか)、政治に翻弄されてしまっている世代だなって思います。つまり私たちの世代だけじゃなくてもそれぞれあると思うんですよ。

私たち世代だけじゃなくて各世代の声も反映していくことも必要だと思います。

PSロスジェネ議員の数って少なくて、国会議員でも地方議員でもいることはいるんですけど、どうしても若手の部類に入ってしまい、政策を実現するには難しいと思いますが、若手としてできるロスジェネ対策とはどういったことをお考えになられていますか?

【長澤】まずロスジェネ世代の議員を増やすことが重要です。同世代に政治に興味を持ってもらい選挙に挑戦してもらう。そのためにも情報発信は続けていきたいと思います。

そして、同世代が集う場にできるだけ多くの場所に足を運ぶ。そして声を「聞く」、同世代の声が届いているという安心感。信頼感をロスジェネ世代に持ってもらうこと。

昨年、福島第一原発に他区の区議会議員1期生の仲間たちとみんなで視察に行きました。(次に行くときには)みんながもう一人ずつ声をかけようと。そうやって仲間を増やしていく、自分の区の中だけに捉われず地域を超えて仲間と繋がる。これが必要だと思っています。

 PSロスジェネ世代へのメッセージと長澤先生が考えるロスジェネ政策と、今後の抱負についてお聞かせください。

【長澤】ロスジェネ対策は「政治は、時代は自分たちで創ること、3040代、まさにいま自分たちが政治を動かす世代に入ってきたんだということ」をとにかく発信をしていく。必要なのは全員。

議員だけではなくどんな職種だろうが関係なく同世代の皆さん全員なんだ。ということを周知していきたいと考えています。

私たち世代の経験・体験、そして気持ちを上の世代そして下の世代にも伝えていく。過去の経験から前進していく。そこを2期目以降もやっていきたいと思います。

長澤こうすけ

足立区議会議員・足立区議会自民党政務調査会副会長

1981年静岡県生まれ
私立岩手中学・岩手高等学校
日本大学法学部政治経済学科卒
中学からテニスをはじめ、全中・インターハイ・インカレ・国体・全国大会に多数出場。日大テニス部では副キャプテン、インターハイでは選手宣誓を務める。
日本大学(高校社会科教員免許取得)卒後、オーストラリアでテニスコーチとして指導。帰国後、民間会社を経て、東京都議会議員 高島なおき 秘書(6年間)
2015517日、足立区議会議員選挙にて初当選。
2019
3月、明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科修了(公共政策修士)

日本現代法律学会 理事・日本現代公共政策学会 理事

 

長澤こうすけ Official Website http://www.kosukenagasawa.com/
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